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「水稲」における白未熟粒発生率の将来予測結果及び適応策について

目次

    令和4(2022)年度、環境省からの受託事業である「国民参加による気候変動情報収集・分析委託事業」において、「水稲」における白未熟粒発生率の将来予測等を実施し、その成果物として、将来予測マップ、栃木県版適応策リスト等を作成しました。

(1)「コシヒカリ」及び「とちぎの星」の白未熟粒発生率の将来予測計算結果

事業により得られた計算結果は以下のとおりです。

1kmメッシュ単位の将来予測マップ

市町単位の将来予測マップ

品種・シナリオ・年代(10年平均)別・市町ごとの平均値を掲載した表

※1kmメッシュ単位の将来予測マップについて、市町ごとに拡大したパターンを御希望の方は、下記連絡先まで御連絡ください。

将来予測条件

品種コシヒカリ、とちぎの星
シナリオSSP1-2.6、SSP2-4.5、SSP5-8.5
気候モデル(1)ACCESS-CM2 (2)IPSL-CM6A-LR (3)MIROC6 (4)MPI-ESM1-2-HR (5)MRI-ESM2-0
(1)~(5)の全モデルを平均
年代21世紀中頃(2031-2040年)、21世紀末(2091-2100年)
解像度1kmメッシュ

品種(2種類)×シナリオ(3種類)×気候モデル(1種類)×年代(2種類)・・・12パターン

SSP1-2.6:持続可能な発展の下で気温上昇を2.0℃未満におさえるシナリオ

SSP2-4.5:中道的な発展の下で気候政策を導入するシナリオ

SSP5-8.5:化石燃料依存型の発展の下で気候政策を導入しない最大排出量シナリオ

気候モデル:大気や海洋などの中で起こる現象を物理法則に従って定式化し、計算機(コンピュータ)によって擬似的な地球を再現しようとする計算プログラム

将来予測計算結果(一例)

化石燃料に依存し、温室効果ガスの排出を削減しないままに2030年代を迎えた場合の白未熟粒発生率将来予測マップの一例を以下に示します。

「コシヒカリ」

(排出シナリオ:SSP5-8.5, 予測年代:2031~2040年)

「とちぎの星」

(排出シナリオ:SSP5-8.5, 予測年代:2031~2040年)

(2) 白未熟粒を抑制する適応策の栃木県版リストの作成

「水稲」について、時期、施肥、耕法、水管理等の分類に分けて、適応策、優先度、時間、コスト等を整理した栃木県版適応策リストの概要版を以下のとおり作成しました。

栃木県版適応策リスト(概要版)